お重詰めのルール
おせち料理は、たいがい重箱に詰めますが、その料理の詰め方にも意味があります。
新しい年の五穀豊穣、一家安泰、子孫繁栄を願って、一品一品を縁起に見立てたものですので、丁寧に詰めましょう。
まずは基本的なお重詰めのルールを。
- 正式なお重詰めは四段
- 現代では三段が主流
- 詰める料理の数は奇数(陽数と言います)にして祝う心を表す
現代の三段詰めのお重では、一番上の重には、おとそを祝うための祝い肴(数の子・黒豆・田作り)や紅白蒲鉾、伊達巻、錦玉子等の口取りを詰めます。
二の重には、口代りの酢のものに、焼きもの、煮ものなどを取り合わせて詰めましょう。
そして、一番下の三の重には、家の代表料理や煮しめをどんっと詰めましょう。
このお重詰めですが、現在の形になったのは意外と歴史は浅く、明治時代以降と言われています。
この手法が、完全に確立した時期は第二次世界大戦後で、デパートなどが見栄えの良い重箱入りの御節料理を発売したことによるそうです。
家で作るべき「おせち料理」のあるべき姿を確立させたのが、なんと「デパートのおせち料理」だとは、なんとも皮肉なものです。