お屠蘇(おとそ)について
おせち料理の前に、新年の食卓にまず登場するのが「お屠蘇」です。
お屠蘇とは、中国から伝わった漢方薬を酒に浸して作った薬酒の一種のことです。
「屠蘇」とは「邪気を屠り、魂を蘇らせる」という意味があるそうです。
飲む時は、若い人の生気を年長者にも分けるという意味も込めて、年少者から順に回し飲んでいくのがスタンダードです。
さて、この屠蘇ですが、どこで手に入るかというと、スーパーなどにもあるかもしれませんが、確実なのは意外にも「薬局」です。
「屠蘇散」という粉が入ったティーパック状のものを日本酒などに溶かして使います。
この屠蘇散は、10種類以上の漢方がブレンドされた初期の風邪などにも効く、れっきとした漢方薬です。
とはいえ、正月に使う「お屠蘇における屠蘇散の量」はきわめて少なく、医薬効果は薄いため、あまり「薬の副作用」などは考えなくてもよさそうです。
そんなわけで、「お屠蘇気分」などという言葉もあるくらいです。
羽目をはずす前に(!)新年一発目、健康を祈願しながら飲みましょう。