ことわざに根付くおせち文化
ことわざの中には、おせち料理にルーツがあるものが意外とたくさんあります。
いくつかご紹介しましょう。
ごまめの歯ぎしり
小さいいわしを干上げた「ごまめ」は無力者である。
そのごまめが、いくら口惜しがって歯ぎしりしても、どうにもならない。
これから転じて「力のないものが何事かくやしがる」ことをいう言葉である。
田作りも魚(うお)のうち
田作りのような小さい魚でも、魚の仲間であるということで、弱小のものでも仲間うちに入ることのたとえ。
ついた餅より心持ち
人から餅をごちそうしてもらうことはありがたいことだが、それ以上に、ごちそうしてあげようという心づくしがありがたいという意味。
餅腹三日
餅の腹もちのよいことを示している。
「餅腹七日」ともいう。
おいしいのでついつい食べすぎてしまうことを戒めている。
餅と酢は家に似る
餅はその家の好みにより、特有の形や味ができあがる、という意味。
餅は餡(あん)でかたくなる
ほかのものの影響で、物事が変わるたとえ。
ことのほか「餅」づくしになってしまいましたが、中でも、「餅と酢は家に似る」というのは、まさに「おせち料理」のことを言っているのではないでしょうか。
大変深いですね。